お祝い事ののし袋や金封を包み、持ち運ぶための布製の入れ物、袱紗(ふくさ)を、帯をリメイクして作りました。
袱紗には慶事用、弔事用、両用のものがありますが、今回のものは慶事用です。
袱紗には包むタイプのものもありますが、ここでは金封袱紗(きんぷうふくさ)というポケット状になっている簡易なタイプの袱紗を作ります。
華やかな乱菊模様の名古屋帯から作りました。裏地も帯の裏地を使用しています。
フリンジ(飾り房)を紅白にして、華やかで上品な袱紗になりました。
作り方を紹介します。
名古屋帯から慶事用袱紗の作り方、フリンジ付き
◆乱れ菊 名古屋帯
派手になった名古屋帯をフリンジ付きの袱紗にしました。
柄のよいところがふたの部分になるように帯を裁断します。
<できあがりサイズ>
- たて12cm、横20cm
<必要なもの>
- 名古屋帯の表生地:45×23
- 裏生地:表生地の裏地を使用、27×23
- 接着芯:表生地と同寸
- タッセル:紅白の刺繍糸25番1本ずつ
※袋帯でもできます
袋帯の場合も同じように上記のサイズで裁断し、中の芯は使わずに、作り方は同じです。
<作り方>
- 帯をたて45cm横23cmで裁断します(ふたのところに良い柄がくるようにする)。
- 裏に刺繍糸が渡っている場合は、短く切る。
- 表生地と同寸の接着芯を裏にはる。
- 表生地の上下がほつれやすい場合は、ジグザグミシンをかけるか手まつりでほつれ止めしておく。
- 下部10センチを中表に折り上げ、アイロンで折り目をつける。
- 反対に返して10センチで折り目をつける(ここでたてが25cmになっている)。
- 裏生地は27cmの長さで切る(私はここで裏生地の幅を4ミリ切り落としました、裏生地がだぶつかないようにするためです、幅23cmのままでもOKです)。
- 裏生地の底を1cmの三つ折りにし、端ミシンをかける。
- 中表に2枚を重ねて、ふたになるところの印をつける、裏生地が手前にきている状態で(上から4.5cmを両端に印、左から16cmのところを1cmさがったところに印)。
- そこを線で結んで、そこから1cmの縫い代をつけて切り落とす。
- フリンジを作る(詳しくは動画を参考にしてください、刺繍糸から33cmを2本切り落としてから、長さを半分にし、赤と白を束にしていきます)。
- フリンジを仮止めして、1cmの縫い代で底以外の3辺を縫う。
- 4.5cm下がった両端の角の縫い代をカットする。
- 表に返し形を整える。
- ポケットの部分を折り返し形を整え、アイロンをあてて完成。
※フリンジの房は粗いくしなどで整えます。
慶事用の袱紗・弔事用の袱紗の違い
袱紗は、ご祝儀や香典などの金封を包むために使われる布で、冠婚葬祭の場面で相手への礼儀を示す大切なマナーアイテムです。
慶事用と弔事用で、主に色と包み方(開き方)に違いがあります。
慶事用は、赤、ピンク、オレンジ、黄、金など(暖色系) のお祝いの気持ちを表す、華やかで明るい色を選びます。柄は鶴亀、松竹梅などの縁起物が適しています。
弔事用は、紺、緑、グレー、茶色など(寒色系・無彩色)で 悲しみを表す、落ち着いた地味な色を選びます。柄は無地が基本ですが、蓮や菊などの柄も用いられます。
今回作成した金封袱紗(きんぷうふくさ)というポケット状になっている簡易なタイプの場合は、金封を差し込むだけで包む手間はありませんが、入れる向き(ポケットの向き)に注意が必要です。慶事では右開き、弔事では左開きになるように入れましょう。
慶弔両用できる袱紗はあるの?
慶弔両用には、紫色(特に濃い紫) 慶事・弔事のどちらにも使える便利な色です。一枚持っておくと重宝します。ただし、薄い紫は慶事用とされることが多いです。
昭和のお菓子、げんこつあめを作る
げんこつ飴は、岐阜県の飛騨地方や愛知県犬山市などの伝統的な駄菓子として知られています。
私の育った愛知県では、子供のころから慣れ親しんだおやつで、きな粉の風味がして、ほろっとくずれやすい食感です。
全国的にあるのかと思っていましたが、そうではないのですね。
愛知県内では、どこでも売られているお菓子のひとつですが、最近はあまり食べていませんでした。
市販のものはキャラメルのような食感のものが多く、歯につきやすいように思います。
主な材料は、水あめ、砂糖、きな粉ですが、きな粉以外にもはったい粉などを使用したり、バリエーションとして黒糖、黒ごま、甘酒、チョコレートなどの風味のものがあります。
<げんこつ飴の作り方>
ホロっとした食感と、いくつでも食べたくなってしまう、穏やかな甘味のげんこつ飴です。はちみつときな粉と少々の塩をまぜるだけの簡単レシピ。
- きな粉:100g
- はちみつ:100g
- 塩:少々
材料をボールにすべていれて、よく混ぜます。
最初はへらで、塊になってきたら手でよくこねるように混ぜます。
ボール状にまとまるので、半分に分け、まな板の上で両手でまな板にこすりつけるように転がし、それを半分にして、細い棒状にします。
一口で食べられる大きさにカットして、10gのきな粉をいれた器などに入れ、きな粉をまぶします。
私は8個×4の32個に仕上げました。
そして模様のついたクッキングシートを適当な大きさに切り、キャンディーのように包んでみました。
まるでミルキーのようになり、包む楽しさ、包みをあける楽しさを感じることができました。
個包装にすることで、一つ一つをじっくり味わえるような、げんこつ飴がおしゃれになって美味しさがアップしたみたいです。
紅茶にもぴったり合い、懐かしい人を思い出してのティータイムになりました。
昔ながらのげんこつ飴の作り方は、水あめを使うようですが、この方法ならあっという間にでき、火を使わず、いつでもできるのが気に入っています。
呉豆腐(ごどうふ)はおかず?スイーツ?豆乳を消費
期限間近になった豆乳を使い切りたいと、レシピを調べていたら、呉豆腐を見つけました。
呉豆腐は、豆乳ににがりではなく、デンプンや葛を混ぜて作る豆腐のことで、佐賀県有田町の郷土料理だそうです。
にがりでお豆腐を作ってみたことがありますが、失敗してしまい、お豆腐作りは難しいという印象です。
呉豆腐はにがりを使わず、でんぷんや葛を混ぜる作り方ということで、試してみました。
おかずとしてはもちろん、スイーツとしても食べられているところに、本当に?という疑問がおこり、実際に食してみたくなりました。
呉豆腐の作り方
材料
- 無調整豆乳:500g
- くず粉:45g
- 塩:少々
作り方
鍋にくず粉を入れて、豆乳を加えながら、くず粉をとかす。
くず粉がきれいに溶けたら、残りの豆乳を入れ、塩少々をいれて、強火にかける。
固まり始めたら弱火にし、焦げ付かないように、たえずへらで混ぜ続ける。
のりのようになったら、あと1分ほど練って弾力のある状態になったら、火をとめる。
容器に移し、ラップをはって表面を平にして冷ます(水に浸して15分ほどおく)。
切り分けて、たれをかけていただく。
よく冷やすと切り分けしやすくなります。
呉豆腐のたれ・おかずとスイーツ
呉豆腐のたれは、主にしょう油たれのようですが、スイーツにするときは、黒糖みつをかけるようです。
<しょう油だれの作り方>
■甘いしょう油だれの場合
- しょう油:大さじ2
- 砂糖:大さじ2
- すりごま:大さじ1
以上を混ぜ合わせて、呉豆腐にかける。
■農林水産省の郷土料理紹介のしょう油だれの場合
- しょう油:大さじ2
- だし汁:大さじ2
- すりごま:少々
これらを混ぜ合わせ、呉豆腐にかけ、ゆずの皮か木の芽を飾る。
■スイーツとしていただく場合
約100g分になります。
- 黒糖:50g
- 砂糖:50g
- 水:100㏄
作り方
- 鍋に上記をいれ、粒をつぶすようにへらで混ぜる。
- 中火で熱しアクをとる。
- 弱めの中火でとろみがつくまで5分ほど煮詰めて、粗熱をとる。
呉豆腐を作り食べました・感想
つるりとしていながら、弾力もある、大豆の美味しさを感じられる豆腐になりました。
そのままでも食べられるなと思いましたが、甘醤油をかけていただきました。
酢味噌も作ってかけてみましたが、酢味噌はご豆腐にはあまり合いませんでした。
呉豆腐には甘めのタレがぴったりだと思います。
黒蜜をかければまさにスイーツ。
柔らか~いウイロウといった感じで、おもてなし料理に向くのではないかと思いました。
葛粉が手に入らない場合は、でんぷんでも代用できるようです。
無調整豆乳が余っているのでめんつゆにしました
無調整豆乳の期限が迫っています。
使い切りたいため、先の呉豆腐と、ざるうどんのつけ汁にしました。
無調整豆乳でるくる、ざるうどんのつけ汁
<作り方・2人分>
- めんつゆ3倍濃縮:50ml(4倍濃縮は35ml)
- 無調整豆乳:150㏄
- 豆板醤:小さじ2分の一
- 白すりごま:大さじ1
- 大葉:3枚
- 刻みネギ:大さじ1~2
※豆板醤がないとき代用:豆板醤大さじ1に対する割合→味噌大さじ1・しょう油小さじ二分の一・一味小さじ二分の一・ごま油小さじ二分の一
- めんつゆ、無調整豆乳、豆板醬、白すりごまを合わせて混ぜる。
- そこに刻んだ大葉ときざみネギを加え、軽く混ぜる。
- 二人分のそばちょこ(蕎麦猪口)に分けて入れる。
こってりとして冷えた麺によく絡みます。
クリーミーな見た目ですが、豆乳のさっぱりとした滑らかさと、薬味との相性がとてもよく、飽きのこない美味しさです。
このとき豆板醤を切らしていたので、その代用になる合わせ調味料で豆板醤そっくりの味にしました。
家族もとてもおいしいと喜んで食べていました。
もしかするとざるそばにも合うかもしれません。
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