離れて暮らす親が一人暮らし。
足腰が弱ってきたなとは思うけど、本人は慣れた家で暮らしていたいと考えている。
ときどき様子を見に行くにしても、往復の運賃だけでも4万円かかるため、そうそう頻繁に行くこともできない。
この現状で、息子娘の立場では、何かと心配はつきませんね。
これからの選択枝について考える
コミュニケーションの中で本人の考えを
時々遊びに行ってコミュニケーションが足りているなら、本人(一人暮らしの親)の意向を聞いておくのが良いですね。
確認とかチェックになると身構えてしまうので、「〇〇だったらだったらいいな」というようなざっくりとした気持ちとして。
でもいつもその気持ちが一定しているとは限りません。
体調のよいとき悪いとき、年齢によって、本人の気持ちも変化するので、今はどう思っているのかをちょくちょく聞くというスタンスで。
ただこれは目の前の、一人の息子や娘に向かって言う言葉。
息子や娘が複数いる場合は、皆に同じ話をするはずはないでしょうし、遠慮して話している部分もあるでしょう。
本人の気持ちは本人しかわからない?
本人の本音をいつも確認できればいいですが、「本音を聞くのが怖い」という気持ちもないわけではないですね。
本人も「できるだけ誰の世話にもなりたくない」という気持ちでいるのはよくわかるので。
とはいえ離れていると心配してしまうのは仕方ありません。
そこで、いつでも引き取るという準備がない限り、選択枝は考えておかなくてはなりませんね。
その場合の選択肢としては、
- 家族の誰かの住まいに近い「分譲マンション」
- あるいは「賃貸のマンションまたはアパート」
それなら近くに住む人が、将来にわたって見守ることができますからね。
ただ老人一人で契約してくれるかどうか、というのは気になるところです。
それに近くに住んでいる人に、今までのような自由はなくなるかもしれません。
そこで選択肢の一つに「有料老人ホーム」があがってきます。
心の準備は早い方がいい?(息子娘の立場)
「有料老人ホーム」といえば、昔は健康な老人がマンション型の住まいで食事つきで暮らせる、みたいなイメージがありました。
病気になれば入院し、退去という流れでしたね。
ところが調べてみると、「サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)」をはじめ有料老人ホームの形態は様々です。
一生の住処として、病気でも介護が必要になっても住める、そんな住まい方が広がっています。
まずはどんな「有料老人ホーム」があるのかを知って、心の準備をしておくのが安心材料になりますね。
大まかな「有料老人ホーム」の種類と特徴を見てみましょう。
「民間の老人ホーム」の種類と特徴
公的な老人ホームもありますが、幅広いサービスを提供している民間の施設を見てみますね。
6つの種類があるんです。
1:介護付有料老人ホームの特徴
- 本格的な介護や生活支援、広範サービスを入居者の状態に合わせ提供する
- スタッフは24時間常駐
- 介護専用型、あるいは自立・要支援・要介護の混合の2種類がある
2:住宅型有料老人ホームの特徴
- 介護が必要のない自立している人、要介護度が低い人が多く入居するところ
- サービス内容は生活支援、提携する医療機関が主導する健康管理
- 介護スタッフは常駐していない( 介護必要な場合は外にある事業者を依頼)
- イベントやリクレーション重視
3:健康型有料老人ホームの特徴
- 介護が必要のない自立した高齢者がシニアライフを楽しむための施設
- ジムや温泉、バリアフリー設備が充実
- 基本的に自立した高齢者しか入居できない(食事サービスはつくが介護は原則なし)
- 介護が必要になった場合は退去
4:サービス付き高齢者向け住宅の特徴
- 自立できる高齢者(60歳以上)から軽度の要介護者向け住宅
- 基本的に介護サービスは提供しない
- 建物全体がバリアフリーで資格を持った相談員が勤務
- 病院への送迎、買い物代行などのサービスはある
5:グループホームの特徴
- 認知症の高齢者向けの施設
- 要支援2から要介護5までの高齢者が入居対象
- 施設がある地域に住居と住民票がある高齢者
- 高齢者の自立を促す施設で、家事などは分担制
- 介護ケア、リハビリ等の指導を受けることは可能
6:シニア向け分譲マンションの特徴
- 高齢者が生活しやすいように配慮されたバリアフリー完備の分譲マンション(自分の所有財産となる)
- 自立して生活できる高齢者が入居対象
- 介護サービスはない
- 介護医療サービスが必要になった場合は外部業者と契約
少しでも安心材料が欲しいなら
以上見てみると6つのタイプの民間の「有料老人ホーム」があるのがわかりました。
認知症や介護が必要な場合は限られますが、自立して生活できる高齢者なら、選択肢はかなり広いといえますね。
とはいえ、本人がこれからどのような生活をしたいのか、というところが最も大切にしたい部分です。
今までの慣れた住まいから全く違う住まい、周りの住人、環境へと、すべてが一変するのですから、抵抗がないわけがないでしょう。
また費用も相当にかかってきます。
ただ、事前にどんな施設があるのか、それはどこにあるのか、それだけでも知っておけば少しは気が楽です。
さて、ここまででもかなりの安心材料になります。
その次に気になるのは、いくらかかるかという「費用」でしょう。
老人ホームを選ぶ基準・費用
費用は二段階と押さえておけば間違いないです。
- 入居一時金(入居時のみかかる一時金)
- 月額費用
入居一時金が高額なところは、貯金や資産がないと用意できませんし、月額が高額なところは、年金が少ないと難しいかもしれない、という側面があります。
そのほか、サービスを受けるにあたっては費用がかかりますから、その点は個別に確認するしかありません。
老人ホームで何を望む?希望を列挙してみる
老人ホームに望むのは何でしょう?
人によって様々な希望があるはずです。
- 「広い部屋?」
- 「食事つきがいい?」
- 「入居費用はできるだけ抑えたい?」
- 「リクレーションで楽しみたい?」
- 「スタッフさんがやさしいところ?」
具体的な希望を出していくと、絞りやすくなったり選びやすくなります。
老人ホームの一応の相場
さて、気になるのはやはりいくらくらいかかるかの相場ですよね。
用意できなければ当然ムリですもんね。
これは地域にっても、老人ホームの形態によっても違うので一概に言いにくいことではあります。
あえて目安として調べたことをお伝えしますね。
<例:東京都練馬区にある介護付き有料老人ホームの場合> 入居費用100万円から1760万円、月額利用料18.4万円から36.8万円 |
<例:東京都練馬区にある 住宅型有料老人ホームの場合> 入居時費用154万円から1278万円、月額利用料21万から45.8万円 |
<健康型有料老人ホーム の場合> 多様な設備がついているため、介護付き有料老人ホームや住宅型有料老人ホームよりも高め。 |
<例:東京都練馬区にあるサービス付き高齢者向け住宅の場合> 入居費用32万から39.6万円、月額利用料22.4万円から33.6万円 |
<例:東京都練馬区にあるグループホームの場合> 入居費用ゼロ円、月額利用料14.6万円 |
<シニア向け分譲マンションの場合> 入居一時金は数千万から数億円、月額利用料は数十万円 |
およその目安で紹介しました。
例としたのは東京都練馬区にある施設で、東京都での平均を出したものではありません。
おなじ種類の施設でも費用はかなりの開きがあるのがわかりました。
ということは、設備面やサービス面での違いがあるのでは?と想像できます。
どんな暮らし方をしたいのか、よく考えないといけないですね。
(地方にいくほど、費用は下がる傾向にあります)
調べるのは手間だけど安心を得たい
同じ種類の老人ホームであっても、施設の設備内容は大きく違いますし、立地もさまざま。
「結局本人にとって一番の施設はどれなんだろう?」
その視点で、時間をかけて探していきたいですね。
調べるにあたっては、まずは詳しい資料を手元で比較するのがわかりやすいと思います。
これまで調べた中で、比較的わかりやすかった運営サイトがあったので紹介しますね。
よさそうかな、という好感度でまずは調べ始める、それが最初の心の準備になると思います。
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