3月の中旬、暖かい日差しとなってきました。
そろそろヨモギやタンポポ、つくしなどが出始めているかなと思い、河川敷の方へ出かけてみました。
今回のお目当てはヨモギです。
乾燥させて虫除けとして小袋に入れておいたら、いつも小さなクモや虫のいるトイレ近くでも、虫がほとんど寄り付きませんでした。
今回は薬草湯としても利用してみたいなと思います。
ヨモギ湯(ハーバルバス)の効能効果
ヨモギ湯は、血行促進・冷え性改善・リラックス効果があり、昔から薬湯として親しまれています。
ヨモギ湯(ハーバルバス)の効果
- 血行促進・冷え性改善 → 体が温まり、代謝アップ
- リラックス効果 → ヨモギの香りで心を落ち着ける
- 美肌効果 → ヨモギの抗炎症作用で肌トラブル改善
- 肩こり・腰痛の緩和 → 筋肉のこりをほぐす
- アトピーや肌荒れ予防 → 殺菌作用がある
という実に多くの効果が伝わっています。
ヨモギ湯に入るときのポイント
- お風呂の温度は 38~40℃のぬるめ がおすすめ
- 20分ほどゆっくり浸かる と効果的
- 寝る前に入るとぐっすり眠れる
- 1週間に2~3回 が目安
ヨモギの香りを楽しみながら、ゆったりと湯舟につかるとよいようです。
ヨモギ湯にするための生ヨモギを入れる袋を作る
よもぎの薬草湯は、生でもいいですし、お湯で煮てその汁を入れるとさらに効能がアップするそうです。
今回は生のよもぎを入れて薬草湯にしてみたいと思い、その袋を作ります。
<ヨモギ湯用袋に必要なもの>
- 白い木綿の布:たて33センチ・横30センチを2枚
- 紐:50センチ2本
※私はヨモギの刺繍をしてアップリケではりつけました。
<ヨモギ湯用袋の作り方>
巾着袋のように作ります。
- 中表にして2枚の両脇と底を縫う(できあがりの底から23センチのところまで脇を縫う)
- 縫い代にほつれ止めジグザグミシンをする
- あけ口を三つ折りにして、紐通しを作る
- 紐を通す
私の作ったヨモギ湯用の袋
◆ヨモギの葉と花の刺繍
ヨモギの刺繍、葉と花の二種類を刺繍しておき、裏に芯をはり、円形に切り、白い布袋にブランケットステッチでとめました。
その後袋を作成完成させ、紐を付けました。
ここにヨモギをいれてお風呂に浮かせます。
家庭用の浴槽は約約200L、それに対し生ヨモギは100~200g布袋に入れます。
そのまま 浴槽に入れ、しばらく浸しておきます。
お湯の中で軽くもみ出すと効果アップします。
とても手軽にでき、ヨモギの香りを楽しめます。
※乾燥ヨモギなら30~50gを目安に入れます。
生ヨモギを煮出し効果をアップさせる方法
生ヨモギ100gを、沸騰したお湯に入れて煮ます。
煮だすとヨモギの有効成分がしっかり抽出され、血行促進・冷え性改善に効果が増します。
- 鍋に 水1L を入れ、生なら100~200g(乾燥ヨモギ30~50g)を入れる。
- 弱火で 10~15分ほど煮出す。
- 火を止めて5分ほど蒸らす。
- ヨモギをこし、煮出した液を浴槽(約200Lのお湯)に入れる。
ヨモギを虫よけとしてサシェ(香り袋)を作る
次に乾燥させたヨモギを虫よけとして利用したいので、いれる袋サシェ(香り袋)を作りました。
ヨモギの成分の1つであるシオネールは、虫よけ効果があり、蚊やハエが嫌う香り成分です!
乾燥させた葉を燃やすとシオネールの効果で蒸しが寄り付きません。
BBQでなら網の上で焼くだけでも、虫よけに数メートルの範囲で効果的。
日本では昔は家の外で焼いて煙を室内にいれていたといいます。
なんでも、明治19年に除虫菊がアメリカから入り、明治23年にこの花に含まれている殺虫成分が棒状の蚊取り線香として利用されるまでは、
よもぎの葉やカヤの葉に火をくべた「蚊遣り火(かやりび)」が使われていました。
蚊取り線香の登場以来、ヨモギで蚊をよけることはなくなりましたが、ヨモギの成分のシオネールが蚊やハエが嫌うということで、
私は数年前から乾燥ヨモギを虫よけとして利用しています。
ヨモギのサシェ(香り袋)の作り方・虫よけ
<必要なもの>
- 麻の布:10×20センチ1枚(1cmの縫い代込み)
- 紐:10センチ1本
<作り方>
ほつれやすい生地は周りにほつれ止めをしてから始めます。
- 長辺の1辺に1cmの縫い代でアイロンで折り目をつけます。
- 中表で半分の長さに折り、折り目のないに辺の間の頂点に紐をつけます(表に返したとときループが表に出るように)。
- 折り目のない2辺を縫い代1cmで縫います。
- 表に返し、空き口から乾燥したヨモギを入れて、口を閉じます。
市販のヨモギパウダーを使う薬草湯(時短・手軽)
市販のヨモギ粉末(ヨモギ茶用など)を使う方法。忙しい人にはうってつけです。
ヨモギの成分を素早く浴槽に溶かし込めるので、とても便利です。
- ヨモギパウダー(小さじ2~3) を ガーゼやお茶パック に入れる。
- そのまま 浴槽に入れる。
- 軽くお湯の中で揉んで成分を出す。
ヨモギのパウダーを作る方法
よもぎがたくさん入手できたらよもぎのパウダーを作っておくと、薬草湯にするのにも料理に使うのにも手軽に利用できて便利です。
よもぎパウダーの利用方法
ヨモギパウダーは、よもぎ餅、よもぎパン、草団子などの調理に使用できます。
また、お湯に溶かしてよもぎ茶としても楽しめます。
よもぎパウダーを作る方法
ヨモギパウダーの作り方は以下の手順で行います。
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新鮮なヨモギを収穫します。5月上旬までの新芽を使用すると、アクが少なく、きれいな緑色に仕上がります。
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ヨモギをよく洗い、水気をできるだけ切ります。
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蒸し器で5〜10分ほど蒸します。
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蒸したヨモギをざるにあげて水気を切ります。
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風通しの良い場所で乾燥させます。自然乾燥でも良いですが、時間を短縮したい場合は以下の方法があります。
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1日程度自然乾燥させた後、電子レンジで2〜3分加熱し、うちわで仰ぐ作業を繰り返します。
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この作業をヨモギがカリッとするまで続けます。
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完全に乾燥したヨモギをミルで粉砕し、パウダー状にします。
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できあがったヨモギパウダーを瓶などの容器に入れて保存します。
※乾燥前のヨモギ200gは、乾燥後約24g(元の重さの約1/10)になります。
※パウダーにすると、さらに重量が減り、元の重さの約4%程度になります。
ヨモギはほかにも、ヨモギ酒にしたり、お浸しにして食べることもできます。
春分の日(春のお彼岸)・ぼたもちの作り方
春分の日(春のお彼岸)にぼたもちを食べる習慣は、江戸時代より定着したと言われています。
江戸中期までは砂糖でなく塩を使い、中期より砂糖が使われだしたそうです。
あずきの赤い色は邪気を払い、災難から身を守る。
また昔は貴重であった砂糖を使うぼた餅をお供えすることで、ご先祖様への感謝の気持ちを伝えるといった意味が込められています。
春のお彼岸に食べるものを「ぼた餅」といい、秋のお彼岸に食べるものを「おはぎ」と呼んでいます。
これは、春は「牡丹」、秋は「萩」と、それぞれの季節に咲く花に由来しています。
ぼたもち10個分
<材料>
- 米0.5合
- もち米1合
- 塩小さじ1/4
- 水240cc
- つぶあん500g
<ぼたもちの作り方>
- 米ともち米を合わせて洗い、水気を切る、1時間程浸水させる。
- ざるに上げて水気を切り、炊飯器の内釜に入れ、塩と水を加えて混ぜて通常炊飯する。
- ボウルに1を入れ、水をつけたすりこぎで粗くつぶす、それを10等分にして俵形にまるめる。(すりこぎにつく場合は水をつけながら行う)
- ラップにつぶあんを1/10量ずつ広げてのせる。
- 俵型にしたごはんをのせて包み、形をととのえる。
- 同様に計10個作る。
ぼたもちは、粒あんの衣のほか、きな粉の衣、黒すりごまの衣、青のりの衣で作りました。
粒あんを作ろうと思い失敗した体験談
今回、粒あんを小豆から作ったのですが、いくら煮てもふっくらした柔らかさにならず、うまくできませんでした。
原因は、たぶん小豆が乾燥していたからではないかと思います。
この小豆は真空パックに入れておいた2022年7月に封入をした令和3年度3の小豆です。真空パックにしてから2年8ヶ月経過していました。
見た目は新しいままのように外観は見えていましたし取り出した時もそうでしたが、袋がわずかに一部緩んでいるところがありました。
真空パックではありますが長期間置いておいたために、小さな隙間ができていたのかもしれません。
小豆が全く新品と同じ状態ではなかったようです。
真空パックは過信せずに、半年また1年ぐらいで状態を見て、消費した方が良さそうです。
ただ少し乾燥しただけの小豆なら、今回のように固めの甘納豆のようになることが分かりました。
また煮豆として利用することはできそうなので、つぶあんにはできず失敗となりましたが、全く使えなくなるというわけではありませんでした。
甘納豆の赤飯・北海道の郷土料理を作る
北海道では甘納豆でお赤飯を作る郷土料理があります。
普通の赤飯は甘みがなくごま塩をかけて食べる食べ方で、晴れの日に作ります。
北海道では忙しいお母さんに向けて研究された昭和20年代に考案された料理だそうで、甘納豆を使った甘いお赤飯が定番です。
甘納豆の赤飯作り方
もち米とうるち米を半々に混ぜて、食紅でほんのり色を付けて炊き、炊き上がった赤飯に甘納豆を混ぜます。
炊飯器で作ってみました。
- うるち米1.5カップ
- もち米1.5カップ
- 水3カップ
- 甘納豆100g
- 塩小さじ3分の2
- 食紅少々
- ごま塩用黒ごま大さじ1/2、塩大さじ2
- 紅しょうが30g
<甘納豆のお赤飯作り方>
- うるち米ともち米を合わせて研ぎ、30分水に浸しておく。
- 炊飯器に米と水、食紅、塩を入れて炊く
- 炊き上がったら甘納豆を入れ、10から15分蒸らす
- よく混ぜて茶碗に盛り、ごま塩をふり、紅しょうがを添える
つぶあんでなく甘納豆になった小豆を、北海道の郷土料理である甘納豆赤飯にしていただきました。
3月下旬桜の便りが聞こえるようになり、お祝いの食事に良いかと思います。
ちなみに北海道では、特に晴れの日だけでなく1年を通して食べられているそうです。
甘い納豆赤飯は、子供たちに人気が高いそうです。
甘納豆の赤飯のレシピは農林水産省のこちらを参考にさせてもらいました→「うちの郷土料理 赤飯(北海道)」
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