赤い消防車がいっせいに放水!なんていう映像を見たことがあるかと思います。
新年始まって間もなくの「出初式(でぞめしき)」という行事です。
テレビで放送されるのをなんとなく見ていましたが、なぜ新年早々に行われるのでしょうか。
一般の人が見学できるだけでなく、出初式のパフォーマンスは派手ですよね。
なぜ派手にやっているのかな?そんな疑問がわいてきたので、調べてみました。
消防の出初式とは何?
◆出初式 一斉放水
出初式というと、消防車の行進や一斉放水などの派手なパフォーマンスが、目を楽しませてくれますね。
でも出初式は単なるショーではありません。
日本では各地で出初式(でぞめしき)が行われていますが、これは消防隊の年始の儀式であり、新年の安全と消防隊員の士気向上を祈願する伝統的な行事です。
主に1月初旬に開催され、全国の消防組織によって行われます。
出初式ではどんなことが行われるか
◆出初式 一斉放水 横浜
現代の出初式では、消防車両のパレード、消防隊員による体操や訓練の実演、救助犬のデモンストレーションなどが行われます。
また、この式典では、消防技術の向上や消防隊員の士気高揚、さらには地域コミュニティとの連携強化を目的としているそうです。
出初式は、消防隊員の日頃の訓練の成果を披露し、一年間の安全を祈願するとともに、地域住民に消防活動への理解と支援を促す重要な行事となっています。
この伝統は、消防組織の役割を際立たせていますね。
また地域社会においても、消防の重要性を強調しているといえますね。
一般市民も参加できるイベントに
◆なりきり消防士
一般の市民が出初式のイベントに参加できる機会でもあります。
これは名古屋市の例ですが、
消防ふれあい広場では、子供から大人まで楽しめるイベントが開かれ、
小さな子供用に、消防服が試着でき、消防士になりきっての記念撮影が可能です。
消防車展示ブースでは、本物の消防車が展示されるので、消防車と一緒に写真を撮ることができます。
出初式はいつから始まった?
出初式の起源は古く、江戸時代にまでさかのぼります。
江戸時代は火事が頻繁に起こり、消火活動は非常に重要な社会的役割を担っていました。
当時の消防組織は「町火消」と呼ばれ、これらの町火消が新年の始めに訓練を行い、その技術を披露することで、
町の人々にその年の安全を約束する役割を果たしていました。
江戸時代の町火消の役割と仕事
江戸時代の日本では、火事は非常に大きな問題でした。
特に江戸(現在の東京)のような大都市では、密集した木造建築と火を使う生活スタイルが火災のリスクを高めていました。
江戸時代の町火消は、現代の消防組織の前身とも言える存在であり、その活動は現代の消防活動の基礎を築いたと言えます。
彼らの活動は、火災から町を守るだけでなく、地域コミュニティの安全と秩序の維持にも大きく貢献していました。
火事の予防と初期対応
町火消は火災の予防と、火事が発生した際の初期対応に責任を持っていました。
火災を早期に発見し、迅速に消火することが主な任務でした。
消火活動
火事が発生した場合、町火消は消火活動を行いました。
彼らはバケツリレーによる水の運搬、火除け壁の設置、周囲の建物の解体などを通じて、火の拡大を防ぐことに注力していました。
防火意識の啓蒙
町火消は、住民に火の取り扱いに関する知識を伝え、火災予防の意識を高める役割も担っていました。
地域の安全管理
町火消は地域コミュニティの安全管理者としての役割も果たし、夜間の巡回を行うなどして地域の安全を守っていました。
組織と装備
町火消は、江戸時代の自治体や商人たちによって組織され、特定の地域を担当していました。
彼らは火消しの印章を持ち、消火活動に必要な道具を備えていました。
また、火事場では目立つよう、特徴的な消防服を着用し、火消し印の入った幟(のぼり)や提灯を用いていました。
社会的地位
町火消は、地域社会において非常に重要な存在でした。
彼らの活動は、町の安全を守る上で不可欠なものであり、住民からの尊敬を集めていました。
また、消防団体としての結束も強く、地域社会の中で特別な地位を占めていました。
名古屋市の2024年出初式
◆出初式イメージ
名古屋市の例でお話します。
名古屋市では2024年1月6日(土)に第72回目となる出初式が行われます。
今回の場所は庄内緑地公園。
出動人員は、消防職員・消防団員・市民防災組織の合計約1300人となる予定です。
消防車両は多様な車両が出場します。
分裂行進、消防訓練、一斉放水など、日頃の訓練で培った消防隊員の方の雄姿を見せてもらえます。
また市消防航空隊の消防ヘリも飛来します。
公園内の別の場所で、イベントの開催もあります。
消防車両の展示、子供用防災服試着などができる、「消防ふれあい広場」が行われることになっています。
- 名古屋市消防出初式時間:午前10時から11時30分
- 場所:庄内緑地の多目的広場
- 駐車場:なし(公共交通機関を利用してください)
出初式ってなぜやるの?意味/2024/時期や場所/名古屋市の場合・まとめ
2024年も各地域で消防隊の出初式が行われます。
横浜や大阪の出初式が派手のようで、何度かテレビでみたことがあります。
出初式は単なるショーではありません。
出初式は消防隊の年始の儀式で、新年の安全と消防隊員の士気向上を祈願する伝統的な行事だったのです。
冬は防災の意識も高くもたなければならない季節。
我が町でも「火のよーーーじんーーー」カチカチ という町内の方の見回りの声が聞こえてくるはずです。
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