
着物や羽織のリメイクを続けるうち、絹の裏地がいくつも残るようになりました。
薄くてサラサラ、優しい色目の絹の生地ばかりです。これは下着(インナー)に向くのではと思い、キャミソールにしてみました。
やはり極上の肌触り、ゆったりシルエットにしたら、通気性もよく、夏だけでなくこれからの季節にも快適に過ごせるはずです。
お気に入りの手持ちのキャミソールから型をとりました。そして前の上部は平たんにして作りやすく改良しました。
肩紐は縁取りのバイアステープを脇まで延長することで、しなやかで強度の高い1本の細い肩紐(幅8mm程度)に仕上がりました。
軽やかで着心地の良い絹のキャミソール!とても簡単にできますので、ぜひ試してみてくださいね。
今回はダーツなしでキャミソールを作りました、その理由について。
ダーツなしのキャミソールの利点

ダーツを入れずに作るキャミソールには、作る工程だけでなく、仕上がりや使い勝手の面でもたくさんの魅力があります。
ダーツなしキャミソールの主な利点
直線裁断・まっすぐ縫いだけで作れる
ダーツの位置合わせや立体縫製の工程が一切ないため、型紙なしで手持ちの服から直接印をつけて、あっという間に仕立てることができます。
薄地の正絹に針穴や負担をかけない
長襦袢や胴裏などのデリケートな絹地に何度も針を通したり、ダーツの先端を綺麗にたたむ難しさがありません。生地へのダメージを最小限に抑えられます。
インナーとして重ね着したときにゴロつかない
胸元や脇に縫い目(ダーツの折り返し)がないため、上にTシャツやブラウスを重ね着したときに表面に響かず、肌あたりもフラットで快適です。
シルク特有の上質な落ち感となじみが活きる
体に沿わせるダーツがなくても、柔らかい正絹のドレープ性によって自然に体に寄り添うため、ふんわりとした優しくエレガントなシルエットになります。
体の変化や締め付けに強く、リラックスして着られる
立体的に固定されない分、締め付け感がなく動きやすいのも嬉しいポイントです。ゆったり着られるため、ナイトウェアや部屋着のインナーとしても重宝します。
このようにダーツをとらずに作る方法は、ただ簡単なだけでなく、正絹のしなやかさを最大限に活かせる、とても理にかなった仕立て方といえます。
残り布でシルクのキャミソール、作り方

<必要なもの>
- 絹の薄い生地:約2mと40cm(反物利用)
※2mは本体用、40cmはバイアステープ用
<作り方>

- 50cmの反物幅2枚を中表に合わせて、折り伏せ縫いでつなぐ。前用、後ろ用それぞれ作る。
- 手持ちのキャミソールをガイドにして、中央を合わせて生地に置き、右半分に断ち線をひく、裾3cm、脇2.5cm(生地が伸縮しないので1.5cmの余裕をもたせる)、上部は1~2cm加える。(上部に1~2cm加えるのは、ガイドのキャミソールを切ってしまわないように念のためと、あとで脇からのカーブをきれいにつなげるため)。
- 断ち線に沿って右側を断ち、ガイドを取って、左に倒して、同じ線で断つ。前後とも同じ方法で作る。
- 脇を上部1cmあけて、袋縫いする。(5mm、8ミリで)縫い代は後ろに倒す。
- 上部の1cmを切り落とす。(全体のバランスを見て、切り落とさないでもよい)
- 中央のミシン目のところがほつれないように縫い留めておく。
- 裾を1cmと2cmの三つ折りにして、端ミシンする。
- 40cmの長さの生地でバイアステープを作る。斜め45度にして、3.5cm幅で切る。つなげてからバイアステープメーカーで作る(なくてもアイロンをかけて作れます)。
- 肩紐の位置に印をつけておく。
- 前側と後ろ側の肩紐位置より1.5~3cm離してバイアステープつける。
- 右、左の肩紐は、背中から脇を通ってつなげて作りつける。
- 背中側の肩紐位置に留めつけて完成。
※ミシン針は9号の薄地用を使用しました、糸は60番のミシン糸を使用しました。糸は絹用があればそちらがおすすめ。
シルクのキャミソールを3枚作ってみた感想

一枚は長襦袢の生地から、薄いブルーの一枚は羽織の裏地から、そして動画でご覧いただいたものは、羽織の裏地から作っています。
長襦袢生地はシボのある縮緬地で、これは薄いながらも縫いやすかったです。ブルーの一枚は、地文様がびっしりとある薄いながらも透け感があまりない生地で伸びやすい感じがしました。
動画の一枚は羽二重のようで、薄く透けてサラサラとしています。9号の針でちょうど縫えましたが、11号の針にしたら、針穴が目立ちちょっと引きつれがありました。
やはりシルクの薄い生地は9号が合うのですね。
ミシンで縫えるところはミシンにしましたが、縫う範囲が少ないので、手縫いでもよいと思います。
バイアステープのまつり縫いと、2枚は肩紐を手縫いしました。肩紐はとても細いので、ミシンだと縫いにくいので手縫いにしてみました。
シンプルな形にしたこと、伸縮性がないので、ガイド用のキャミソールより幅を少し広くしたことで、着脱が楽ですし、体や服にまとわりつくことなく、さらっとした肌触りと着心地が快適な一枚になりました。
シルクのキャミソールは一年中使える
キャミソールを通年使う方も多いようです。キャミソールはこんな用途で使われています。
- 白いブラウスの透け防止
- 胸元が開いた服の下に着る
- シルクのワンピースの下に着る
- 薄手のニットが肌に直接触れるのを防ぐ
- 夏は汗を吸わせる
- 冬は衣類の滑りをよくする
そして春夏秋冬では、こんな着分け方をしている方が多いようですね。
◆季節ごとの使われ方
- 春 ブラウス・薄手ニットの透け防止、汗取り
- 夏 暑さ対策、汗取り、透け防止。特に出番が多い
- 秋 ブラウス・カットソーの下に着て温度調節
- 冬 ニットなどの下に着て、肌と衣服の間の調整。長袖インナーと重ねることも
冬には長袖インナーと重ねることで、シルクの薄いのに保温力がある、肌に滑らかという特徴が活かせるのですね。
まとめと終わりに

以前ペチパンツを長襦袢や胴裏から作ってみたところ、とても快適だったので、今回はキャミソールも試してみました。
とても簡単に作れるだけでなく、やはりシルクの着心地は最高です。
肌が喜ぶという感じで、蒸れや違和感が全くありません。
柔らかい正絹のドレープ性によって自然に体に寄り添ってくれ、ふんわりとした優しくエレガントなシルエットになります。
締め付け感がないので、ゆったりした気持ちで、ナイトウエアや部屋着のインナーとしても毎日着ていられます。
絹は最高の素材ですね。
あまりの着心地と肌心地のよさに、3枚続けて作りましたが、型紙が必要ないので、自分にあったキャミソールがどんどん作れると思います。
1年中、服の種類に合わせて利用できるインナーになるか思います。


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