ツルムラサキ(Malabar spinach)は、繁殖力に優れた野菜の一種です。
この野菜は、温度と日光があれば上にドンドン伸びる初心者向けの家庭菜園の野菜です。
野菜への愛情をもつ人にとって、手をかけることで美味しい収穫が得られる大変価値ある野菜です。
つるむらさきの育て方を知って、収穫を楽しんでください。
ツルムラサキ(Malabar spinach)の育て方、病害虫対策、食べ方について、以下のポイントが重要です。
つるむらさきを育てる前に知っておきたいこと
自分でつるむらさきを育てると、家庭で新鮮な野菜を収穫できます。しかし、育てる前に知っておかなければならないことがいくつかあります。
つるむらさきは、温度と日光の条件がそろえば、繁殖力が旺盛で、比較的育てやすい家庭菜園向きの植物です。
育てやすいつるむらさきですが、できれば以下の点を注意するといいでしょう。
土の選び方
まず、土の選び方が大切です。
肥沃で水を良く吸うことができる土を選びましょう。
そのためには、肥料を加えることが必要です。
肥料は、野菜用のものを使い、与えるタイミングにも注意しましょう。
ポット選び
次に、ポット選びのポイントです。
ポットは、つるむらさきが生長するためのスペースを提供する場合にも、水やりの頻度と量にも影響します。
ポットの選び方には注意が必要です。
水やりの頻度
さらに、水やりの頻度と量も大切です。
つるむらさきは、常に湿度が高い状態を好むため、水を与える頻度と量に注意しましょう。
水が足りない場合、葉がしおれる可能性があります。
肥料の与え方
最後に、肥料の与え方です。
適量の肥料を与えることで、つるむらさきはより豊かな味わいを持つことができます。
しかし、あまり肥料を与えすぎると、葉が痛むことがあります。
つるむらさきの育て方
つるむらさきの育て方は、種から育てる場合、苗から育てる場合、挿し芽で増やす場合の3つの方法があります。
種から育てる場合
種から育てる場合は、こぼれ種からでも増やすことが可能で、翌年も育てる場合は種を採取しておきます。
ツルムラサキは寒さに弱いので、増やすのは暖かくなった時期に行います。
種をまく前に十分な水分を与え土をうまく選ぶことが大切です。
種をまいた後は表面を軽く覆う程度に土をかけ、十分な日光と水分を与えます。
発芽後は徐々に移植していきます。
つるむらさきの花
つるむらさきの花は、小さく丸い金平糖のようなカワイイ花が咲きます。
花が咲く!というよりも、実がなっているような感じです。
この花が、次第に黒くなり種に変化します。
種を取ったら乾燥させて、来年の種まきに利用できます。
黒くなり、乾燥してくると、ぽろぽろと取れます。
苗から育てる場合
苗から育てる場合は、成長が早く、確実に育てることができます。
苗を選ぶ際には、健康状態を確認し、根が絡まっていないものを選びます。
植え付け後は、十分な水分と光を与えます。
挿し芽で育てる場合
ツルムラサキは種や挿し芽により増やすことが可能です。
挿し芽の場合、茎を15cm程度の長さで斜めに切り、水を与えた後、清潔な土に挿します。
10~14日程で根が出てくるので、そこから新たに育てていきます。
根っこが成長したら、日陰でポットの土に植えつけます。
どの方法を選んでも、適切な環境を与え、十分な水分と栄養を与えることが大切です。
幸いにも、つるむらさきは育てやすいので、初心者でも楽しめる自家栽培と言えます。
つるむらさきの植え付け
ポットの中でしっかりと育つようになったら、路地かプランターに定植します。
日当たりの良いところで育てます。
植える場所を選ぶ際には、つるむらさきは日当たりを好むため、できるだけ明るい場所に植えることをオススメします。
加えて、風通しの良い場所に植えることで、病気や害虫のリスクを低減できます。
植え付けの手順
次に、植え付けの手順に入ります。
ポットで育てている場合は、根元を崩さないように土ごと慎重に植え付けましょう。
種から育てている場合は、穴を掘って種をまき、その上から軽く土を被せます。
最後に、水やりをします。
暑い時期には、ツルがどんどん伸びるので支えのトレリスなど支柱があると大きくなります。
トレリスを作る方法は、竹や木材で縦横に枠を組み上げ、巻き付けるようにつるむらさきを上げていく方法が一般的です。
トレリスとは、格子の形をした木製の柵のことで、庭の壁やアーチ、門として使われることが多く、小さいものはバルコニーや庭の壁に立てかけて使われることが多いです。
植物のつるを絡ませたり、鉢植えを吊るしたりするのにもよく使われます。
トレリスがあることで、作物が地面に触れずに風通しが良くなるため、病気や害虫のリスクを低減できます。
以上が、つるむらさきの植えつけに必要なことになります。
次は、病気や害虫について紹介しましょう。
つるむらさきの病気と害虫
つるむらさきは、気温と日光があれば、比較的丈夫にどんどん育ちます。
病気と害虫には、それほど気にしなくて結構ですが、環境によっては以下のような事項に気を付けるといいでしょう。
最も一般的な病気の1つは、黒い点やカビのようなものがついた葉であり、これはカビ病によるものです。
この問題に対処するには、風通しの良い場所に移動すること、薬品散布などの処置を行うことが重要です。
また、うどんこ病も問題になることがあります。
これは、完全に治療することができるわけではないため、罹患した植物は早めに引き抜く必要があるかもしれません。
害虫には、蚊がつくことがあります。
これに対処するには、蚊帳を設置したり、効果的な虫除け剤を使用することが重要です。
つるむらさきを育てるのは簡単ですが、それでも生育に問題が発生することがあります。
ですが、適切な環境を提供し、適切なケアを行うことにより、問題を解決することができます。
そして、美味しいつるむあさきを収穫し、美味しい料理を作ることができます。
つるむらさきの栄養価と効能
つるむらさきには、カロテン、ビタミンC、ビタミンB2、カリウム、カルシウム、鉄などが豊富に含まれているため、
骨粗鬆症の予防や風邪の予防、疲労回復効果などが期待できます。
また、つるむらさきには葉酸も比較的多く含まれており、貧血予防に効果があります。
つるむらさきは、β-カロテン、カルシウム、マグネシウムなどの栄養が含まれており、
それらは、皮膚や粘膜を維持する効能、骨や歯を丈夫に保つ効果、美容やストレス解消などの働きがあるとされています。
つるむらさきは、ぬるぬるした食感と独特な風味が特徴の野菜です。
調理法としては、サラダや和え物など生食する方法が一般的です。
また、炒め物やスープなど加熱調理も可能です。
つるむらさきの収穫と料理
つるむらさきの収穫
つるむらさきの収穫は、初夏から真夏にかけて脇芽からどんどんと新しいツルが伸びます。
一日に10センチ~15センチほど伸びるときもあります。
茎が柔らかいうちに脇芽の根元から、どんどん収穫しましょう。
シーズンには、どんどんツルがのびます。収穫するほどに新しい脇芽が伸びます。
沢山採れるので、収穫が楽しい野菜です。
つるむらさきの料理
調理方法としては、茹でる、焼く、天ぷらにするなど、様々な方法があります。
また、つるむらさきを使ったレシピも豊富です。
マヨネーズやドレッシングで味を付けると、土臭さが抑えられます。
また、茹でた場合は、葉っぱはおひたし、茎はごま和えで食べると美味しいです。
茹でる際は、茎と葉っぱで硬さが違うので茹で時間を変えます。
茎は1分、葉っぱは20秒ほど茹でます。
にんじんと一緒に炒めると美味しい炒め物になりますし、スープに加えるとアクセントになります。
味がゴーヤとよく似たところがあつので、豚肉といてめてもおいしくいただけます。
自分で育てたつるむらさきを食べると、格別の味わいがあります。
家庭菜園の醍醐味でもある自分で採れた新鮮な野菜を使った料理は、食欲をそそります。
ぜひ、育ててみてください。
まとめ
ツルムラサキ(Malabar spinach)の育て方、病害虫対策、食べ方について、以下のポイントが重要です。
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育て方: ツルムラサキは種からまたは挿し木から育てることができます。種から育てる場合、翌年も育てる予定なら種を採取して保存します。挿し木から育てる場合、15cmの茎を斜めに切り取り、水やり後に清潔な土に挿します。10〜14日後に根が出てきます。
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病害虫対策: ツルムラサキは病気に強い植物ですが、アブラムシやヨトウムシの被害に注意が必要です。アブラムシはブラシで落とすか、水と牛乳を1対1の割合で作った液体や木酢酢で退治します。ヨトウムシの飛来予防としては、株全体をネットで覆う方法があります。
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食べ方: ツルムラサキは生でも食べられ、マヨネーズやドレッシングで味を付けると良いです。また、茹でる場合は、茎と葉で茹で時間を変えることがポイント。茎は1分、葉は20秒程度茹でます。